肉まんをつくったよ〜

表題の通りです。肉まんをつくりました。

友人の人生さんが新居へ引っ越し、そのまた共通の友人である乃(すなわち)さんと「遊びに行きたいね〜」と話していた事がきっかけ。我々は食への関心が強い。当日何をするかDiscordで相談し合った際、以下の選択肢が出た。

・せいろで蒸し物つくる
・バーナーで炙りまくりパーティ
・パンつくる(捏ね作業はホームベーカリー任せで成形→焼くだけ)


「もちろん外で何か買ってきてゆっくりお茶するでも、タコスなどのパーティするでも何でもOKです」とおっしゃった上で、『普段出来ないけど、お家で出来そうなことをやってみる』をテーマに人生さんが発案してくださった。ありがたい。すると、乃さんから「せいろで点心とか作るのいいですね…それこそホームベーカリー使ったら肉まんとかもできるのでしょうか…」という問いかけが。食い道楽界の天才だと思った。我々は議論するまでもなく、一番いい着地点を見つける事となった。

当日。40分ほど電車を乗り継ぎ、人生ハウスの最寄り駅へ。全員おちゃめ機能を搭載しているにも関わらず、思ったよりすんなり集合。(なお、数分の遅刻は誤差とします。)まずは買い出し。地元特化型のスーパーへ。行ったことのないスーパーは、エンタメに近い。

自信満々 米売り場

販促用POPを見るだけでテンションがあがる。謎の品揃えや安さにいちいち驚きながら、脳みそのクリエイティブな部分を3人で回転させた結果、下記4種類の肉餡を作ることになった。

① 大葉と蓮根のさわやか餡
② チーズとバジルの洋風餡
③ 居酒屋風 高菜なんこつ餡
パクチー入りエスニック餡

街を見渡しながらのんびり歩いてるうちに、人生ハウスに到着。私は人様のお家に上がる機会があまりないので、とても新鮮な気持ちになりながらリビングダイニングにつながる扉を開けた。真っ先に対面キッチンが目に入る。「デカい!!!!!」と思った。普段手狭なキッチンで料理しているので、とても感動した。

せいろと生地のレシピが載った本が並ぶ

人生さん私物のレシピ本をパラパラと開きながら世間話をして、少しずつエンジンを温めていく。まずは生地を醗酵させながら、具材を切るところからスタート。細かく決めてないにも関わらず、スムーズに役割分担ができた。まだ何も出来上がってないのに、この時点ですでに満たされた気持ちに…。また人生ハウスでは調理道具だけでなく設備が充実しており、ずっと「QOL」の3文字が脳にこびりついて離れなかった。

手分けして具材を揃えていく

小さく切った野菜やハーブ類を、フードプロセッサーであれこれしたひき肉等と混ぜる。味付けについても「エスニックにはナンプラーですよね」「高菜は味ついてるからいらないね」など、会話をしながら決まる。おそらく『全員料理をするから』ということも理由の一つだろうが、ここまで滞りのないコミュニケーションは、結構珍しい気がした。ざっくり計画に沿いつつ、細かいことは雑談ベースで進められる場。心地がいい。いい友人がいて嬉しい。ちょっとだけ、誇らしくなる。

生まれて初めて食べたキャロットケーキ

途中、乃さんが買ってきてくれたキャロットケーキやパンをつまむ。いろんな種類の小麦を摂取。こんな贅沢なことはない。また、初めてキャロットケーキを食べたが、あっさりしたスポンジとクリームのバランスが良くて、とても美味しかった。今後、2月18日はキャロットケーキ記念日にしようと思う。

『ワラワラ』に見えてくる

そんなこんなでのんびりしている間に、生地はふっくらと大きく育っていた。「かわいいねえ」「丸いねえ」と愛でる。愛でた生地は小さく分けて平たく伸ばし、せっせと作った肉餡を詰めた。そしてオーブンレンジを使い、さらに醗酵させる。並んでいる様子をみて「そういや『君たちはどう生きるか』にこんなキャラクターいたな…。」と思った。

おしゃべりしてたら発酵も終わり、最終工程へ。ついに蒸していく。せいろに入れて、並べる。なんだかさっきまで赤子に対する愛しさに似た気持ちで見つめていたはずが、まるで一人前の大人になった我が子を見守る親のような感動を憶えた。

これがほかほかできたての肉まんだ!

そういえば、蒸し始める前に乃さんが水を少し含ませた花椒の実に熱した油をジャーっとかけ、花椒油を作ってくれた。(治りかけとはいえ)私は風邪を拗らせており調理中はマスクをしていたのだが、不織布を通り抜けてスパイスのいい香りが届いたので、その場で小躍りした。黒酢と特製花椒油を合わせたタレにつけて食べる。正解の音がした。熱々できたてという多幸感に包まれる。高菜餡は私が考案したのだが、これが満場一致で好評。良かった〜。

リビングにて、人生さんの配偶者さんも交えて歓談。外はあっという間に暗くなっていた。楽しい時間ほど、はやく過ぎ去ってしまう。もしも友人と過ごした日曜日セレクションがあるとするなら、この日は絶対入っているだろう。外でご飯食べることはもちろん好きだけど、みんなで何かを作るという行為は、とても人間らしくて素敵なことだなと思った。

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